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2008年12月22日 (月)

夏から夏へ

先日、日本陸連のアスレチック・アワードが開催され、今年活躍した選手たちが表彰されました。アスリート・オブ・ザ・イヤー(素直に「最優秀選手」でいいと思うが・・・)に選出されたのが男子4×100mリレーのメンバーです。塚原・末續・髙平・朝原の四人。で、たまたま娘が図書館から借りてきていたのが、この本です。

これに、リザーブの小島を加えた日本のヨンケーチームを、大阪の世界陸上から北京オリンピック前まで取材したノンフィクションです。筆者はあの「一瞬の風になれ」の佐藤多佳子。北京オリンピック開幕前に出版。

素材は最高(なんたってアスリート・オブ・ザ・イヤーですから)(^^)、ライターも高校生スプリンターを題材に小説を書いた作家ですから期待が持てました。実際、いろんなエピソードがてんこ盛りで楽しめました。いわゆる「陸上ライター」は、こんなこと書かんだろという家庭の事情とか・・。(^^;;

世界陸上の予選で、アジア新記録を更新したメンバーは、ドーピング検査やらでホテルに戻るのが遅くなり、近くのファストフードで遅い夕食を食べる。

(以下、引用)

深夜のなか卯は、他の客がいなかった。(中略)

「贅沢しよっか。ねぇ。贅沢」

「ささやかな贅沢だね」

「アジア記録出して、牛丼だもんな」(中略)

若い塚原と髙平はやはり興奮していて、レースの話に花を咲かせた。(中略)朝原と末續は聞き手にまわって楽しんでいた。

(引用終了)

なんとも楽しげで、なか卯の店員がうらやましいぞ(笑)。

塚原からバトンを受け取る末續が、塚原を語る。「例えて言えば、原付バイクが全速力でブーンと走ってくる」

その末續からバトンを受け取る髙平がリレーを始めた頃を「野球を出来ない人が、キャッチャーをやらされて、150キロのボールを受け取るようだ(中略)末續が迫ってくるのがとにかく恐い」と語っていたり。文章も平易にこなれているのであっという間に読めました。

残念なのは、当然ながら北京のシーンがないこと。尻切れトンボの印象が否めません。(続編が出るのかな)(^^;;

それから作者のミーハーモードが頻繁に出てきて、ちょっとなあと思うこと。そのせいか、全体の印象は単にインタビューをまとめただけで、踏み込み不足というか、取材対象と鋭く切り結んだところがありません。まぁ、普段はバラバラに活動している5人をチームとして取材しているので、ある意味仕方がないのかもしれませんが。陸上ファンなら読んでみて損はないでしょう。図書館で見かけたらぜひ。(^^;;

ということで星三つ

☆☆☆★★

今日はゴン散歩3k

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