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2007年11月14日 (水)

走ることについて語るときに僕の語ること

村上春樹のエッセイ。「走ること」を軸とした「小自伝」です。

こうめさんが紹介していたので、私も読んでみた。
もちろん、図書館から借りて。(^^;;

で、思いがけなく彼と私の共通項をいくつか発見しました。

彼が走り始めたのが1982年。
私が走り始めたのが1983年。

彼は50代(後半)。
私も50代(前半)。

彼の最近のフルマラソンの記録は4時間ぐらい。
私の最近のフルマラソンの記録も4時間ぐらい。

彼はトライアスロンをやっている。
私はトライアスロンをやっていた。

彼は飲食店をやっていた。
私は飲食店をやっている。
(しかしながら、この違いは大きい。彼は「流行っていた」店から作家に転進したのですが、私は「流行っていない」店を営業し続けているのです。)

村上の小説は一冊も読んだことはありません。あの「ノルウェイの森」もね。
「シドニー!」は読んだけど、あれはルポルタージュ。

と、言うわけで、彼が走ることについて語るとき、いちいち「ふんふん、そうそう」と、ひどく納得できるのです。彼のランニングにおける心象風景がすんなりと私の心象風景と重なるのです。それは、彼が創作活動について語る風景が、私にとってやはり他人事であるのとは対称的でした。

そして、現在の彼の姿は、「老いること」に諦観した、あるいは覚悟を決めた、しかしながら「腑に落ちない」顔をして走り続けているランナーです。

それは、若いランナーの姿に、何物にも換えがたい輝きを見て、振り返って当時の自分の未熟な青さに思いを至らせ、取るべき物を取りつつ、多くのものを捨ててきた年月の堆積層を測り、それでも「まだもう少し速く走れるはずだ」と思いながら、現実のレースに承服しがたいタイムを突きつけられている姿です。

この本から、ランニングに関する新たな知見を得ることはありません。
誰に薦めればよいのでしょう。ハルキストなら、とっくに手にとっているでしょうし。

とはいえ、一気に読めた本です。「読んで損した」とはならない、と思います。

【お薦め度】

★★★☆☆

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コメント

>>ハルキストなら、とっくに手にとっているでしょうし。

済みません、まだ読んでません>σ(^^;
小説の方はかなり読んで居ますが・・・。
エッセイって何故か余り気が進まないんですよね。
「そんなのあんたが勝手に思ってろよ」って
感じがして(^^;
でも、これはあちこちのBlogで紹介され、それが「良い」と言う評判なので、読んでみます。
ところで新刊なんですか?

投稿: AKA | 2007年11月15日 (木) 14時14分

AKAさん、まいど。

>ところで新刊なんですか?
です。
実際に執筆されたのは2005-06年のようですけど。

投稿: ふれっぷ | 2007年11月16日 (金) 09時58分

読後、なんだか「時計」をはずして走り出してしまいました。そうしたい衝動に駆られて・・・。(笑)

投稿: moai | 2007年11月17日 (土) 22時04分

moaiさん、まいど。
私は時間で散歩orジョグしてますので、なかなか時計は外せません。でも、そういう余裕がほしいですね。(^^)

投稿: ふれっぷ | 2007年11月18日 (日) 09時57分

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